『暴走する資本主義』
- 作者: ロバートライシュ,雨宮寛,今井章子
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2008/06/13
- メディア: 単行本
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格差、環境汚染、社会保障のカット、現在の資本主義生み出している負の側面。
これらを生み出してしまっている原因は何なのだろうか?
この本では、以下のような説明をしている。
技術革新により、消費者、投資家の選択肢が広がる。
その中で、企業は消費者、投資家に見捨てられないように、あらゆるコストを削り、過激な競争が始まる。企業はコストを削れるものを探し続け、価格競争の戦場は、政治の世界まで浸透し、資本主義が民主主義を飲み込んでしまう。
本来は資本主義を止めるはずの民主主義が機能しなくなり、資本主義は暴走をつづける。
それを処理するには、民主主義と資本主義を完全に分離するしかない、というのが筆者の主張だ。
資本主義と民主主義を混同させてしまう、CSRは悪である、だそうだ。
若干冗長ではあるが、内容的には面白かった。
それにしても資本主義の暴走の原因が、技術革新で、その技術革新の原因が冷戦による軍拡だそうで、
戦争の影響力ってやはり底知れないな、と感じます。
じゃあ、戦争の原因って何なの?って思いますが、それは俺には未だ難しいですね。
あと、個々人が自分に与えられた条件の中で、頑張っても全体としては間違った方向に進んでいくこともあり、そんなことをいっていた社会学者がいたような気もしたけど、名前を忘れてしまった。